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幼児期のうそについて

ろりぽっぷ 1170号 2021年6月25日

 

子育ての中で体験する悩みの一つに、子どものうそにどう対応したらいいのだろうかというものがあります。連絡帳や個人面談の場などでもしばしば質問を受けることがあります。

基本的にうそは悪いことですが、ここでは幼児期のうそについてポイントをしぼって考えてみましょう。子どものうそには空想と現実をごっちゃにする悪気のないうそがあります。

3歳の頃には目の前に見えているものについてだけしか考えなかったのに、4歳頃になると目の前にあるものを通して全く違った世界をもつようになります。例えば、ほうきが馬であったり、棒きれが魔法のステッキだったり、空想の世界が広がり、いつのまにか現実とこんがらかってしまう。こうしたい、ああしたいという願望がいつのまにか、ああした、こうしたに変わってしまうことがあります。これは悪気のないうそですから、強く叱らず、そうかそうかと聞き流す程度に受け止めてあげればいいと思います。でも大人は、それはでたらめであることを知っているよとそれとなく感じさせておけばいいのではないでしょうか。保育の場でも、「えっ、本当?すごいね。」「そうなればいいね」等々・・・。

 

さて、うそにはもう一つ隠すためのうそがあります。子どもは知恵がつけばつくほど善意のうそも含めてうそをつくものなのです。自主性、主体性が育ってくると同時に自尊心も育ってくるので、自分が傷つきたくない、自分を守りたいからうそをつく、うそが目立ってくるのだろうと思います。それは、成長や発達のあらわれでもあるととらえ、善いことは善い、悪いことは悪いと教え、厳しく叱りすぎない、問い詰めすぎないであげたいと思います。厳しすぎることが続くと、ちゃんと答えない方が叱られる率が少ないと学び、だんまりのくせがついてくることもあります。

園でも本当のことを話してくれた時には、よく言えたねとその子の勇気も認めてあげるようにしています。

 

一番大切なのは、子どもがうそをつかなくてもいいような雰囲気で育てていくこと、失敗したり、嫌だったことなどを自然に言える環境を用意してあげること。どちらも大人側の姿勢のあり方に関わってくるように思います。

私たち大人だってうそをつかないで今まで生きてきましたという人はいないはず。誰もがもっている業のようなものです。子どものうそも「自尊心が育ってきたんだ」「社会に出るための学習をしているんだ」とゆとりを持って接してあげられればいいと思うことは難しいでしょうか。(園長)

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